現代音楽なり電子音楽なりをちょっと勉強すると、電子音楽黎明期、ドイツの作曲家カールハインツ・シュトックハウゼン(Karlheinz Stockhausen)の名前は必ず目にすると思います。
「習作Ⅰ」(1953年)、「習作Ⅱ」(1954年)を始め、世界各国の電子音楽スタジオに関わり、日本では1966年に来日しNHK電子音楽スタジオにて「テレムジーク」(1966年)を作曲するなど、電子音楽を聴く上で一度は聴いておくべき作品が多数あります。
まぁ細かいことは専門外なので音大生にでも聞けばわかりやすく説明してくれるんじゃないですかね…。自分の専門経営学だからマジで専門外。ちょっとかじって見た程度。
特に「習作Ⅱ」についてはその楽譜とサウンドメイク、音源は目を通して損はないのですが、音源はYoutubeでさえ見つけにくい。普通に「StudieⅡ」で検索すればヒットはするのですが一番上の動画は原盤ではなく再現なので…。
更にCDも入手困難、LPでさえ限定発売されたものが高価格で取引されています。そこいらのレコードショップではまず手に入りません。
んで。どうやったら聴くことができるんじゃい、というところで漁ってたところ、実はドイツのシュトックハウゼン公式ページには自主レーベルで100枚を超えるCDがリリースされてたので、試しに輸入してみたというのが今回の記事です。
「STOCKHAUSEN COMPLETE EDITION CD CATALOG」というのがその自主レーベルCD。
CD以外にもDVDや楽譜、Tシャツなども販売しています。
一部のCDはドイツ語バージョン、英語バージョンなどありますが、肝心の音源はシュトックハウゼン自身が監修した録音が収録されています。
基本的にはショップに卸すことはなく、直接取引しか実施していないようなので流通量も少なそうです。大量に買ってディスクユニオンに卸したらどうなるんだろう。
注文はPayPalで簡単にできるので、特別住所を入力したりなんだかんだする必要もなく、ログインしてカートにぶち込んで決済すればいいだけです。
ただし、船便が基本なので到着まで1ヶ月程度。航空便で早く欲しい人は別途輸送料を上乗せする必要があるため、メールで連絡して必要数を送って別途決済をする必要があります。
自分は3月10日に注文して、到着したのは3月22日でした。思ってたより早い。
ドイツからなんか届いたぞい pic.twitter.com/jTf7ZCpBd9
— あかね (@hoshiimo_akane) 2021年3月22日
大体一枚23ユーロくらいで、日本円で3000円くらい?
購入したのはNo.3 『ETUDE: STUDIE I and II: SONG OF THE YOUTHS: CONTACTS』、No.9『 MICROPHONY I and II: TELEMUSIC Electronic Music Edition』英語版、No.45『 SOLO for a melody instrument with feedback: Version for flute(Dietmar Wiesner)』の3枚。1万1千円くらいでした。正直No.3だけでも良かったんですがどうせなら買っちゃえって感じで。
おまけでポストカードも付いてきました。何の譜面だかはわからん。
No.3とNo.9は解説書付きですが、英語なので読めません。楽譜の解説が主です。
No.9には謎のシュトックハウゼンのカードも付いてきました。作ってる人楽しそう。
ちなみにダンボールに包んだだけの梱包なので普通にケース割れてました。フィルム保護もなんのその、普通に傷つきまくってる。盤が無事なのでいいですけど。
公式ページは「http:」と無保護通信で若干怪しさもありますが、大丈夫です。なにかあったらメールで問い合わせましょう。
このサイトの存在や注文等は『シュトックハウゼンのすべて』を出版している松平敬氏のブログで紹介されており、それで知りました。
CD買ったら一緒に買おうね。
肝心なCDの音質的なところですが、Youtubeで聴くより100倍はマシです。余計なノイズもなく非常にクリーン。若干音小さめかな程度。
CD自体に発売表記はないため、いつ頃からこのプロジェクトが動いているのかは不明ですが現代音楽の録音が容易に手に入るのはいいですね。(流通に乗せてくれれば苦労しないけど採算取れなさそうだし)
多少なりとも興味があれば、ぜひ購入してみてください。様々電子音楽の源流であるシュトックハウゼンに触れて損はしない。ほんと。