Billy Sheehanのストラップ

今回はビリー・シーンの機材ではなく、ベースに取り付ける「ストラップ」についてです。機材についてはコツコツ書いてます。頻繁に機材変えるのでどう書いたものか。

 

ビリー・シーン(Billy Sheehan)はMR.BIG、The Winery Dogs、Sons Of Apolloなどのバンドを始め、一時期はB'zのサポートベーシストもしていた、ご存知高速3フィンガーベーシストです。彼の使用するベースは、プレシジョンベースを改造しまくった「ワイフ・ベース」を始め、より理想的に演奏するための独自に開発を怠らないことで有名です。

 

 

 

 

ベース本体についてはYAMAHAから発売されているシグネイチャーモデルAttitudeが昨年で30周年ということで記念モデルが限定発売されています。欲しい。けど到底手に入らない。

 

で、今更ながらビリー・シーンが個人的に公式Youtubeをやっていることを今更知り、全動画見ていたところこんな動画がアップロードされていました。

 

 

自作のストラップの製作解説動画です。ストラップというのはギターやベースを肩にかけるときに使うあれです。

 

活動初期のバンドTALASのLIVE映像の頃から自作のストラップを使用し、「常に身体の同じ位置にベースが有る」ことを重要視し、ベースの位置は「椅子に座って弾く位置が理想である」として、一般に販売されているような長さ可変のものではなく、一枚布をボルトで固定しています。いわゆるワンピースストラップ。

で、このストラップが意外と謎が多かったんです。

 

初期の頃は米軍が戦闘機を固定するために使うベルトを使用していた。という証言もワイフベースに関連して発言してたりします。

しかし、ただ布ベルトにネジを打ち込むだけでは布側もほつれますし、当時から現在に至るまでワイフベースのストラップは交換しておらず、どんな補強してるのか、等々。

そのストラップの製作を動画で細かく丁寧に解説しています。

とは言っても、日本の手芸屋等で同じものは作れそうにはなさそうですが…。

 

 

 

素材となるのは、3インチ幅(7.62cm)のポリプロピレン製の厚めのベルトです。丁寧に買ってるサイトまで概要欄で紹介してます。

 

穴あけ位置を決め、ポンチで穴を空けたら、いわゆるハトメリングでストラップ側を補強します。サイズまではわからないですが、内径8mmくらいのが近そうですかね。

⇧適当にリンク貼ってますが、内径的には#20くらいが良さげ。

リングをつけておくことで布側の摩耗は防げるという仕掛けでした。

 

両端を綺麗に丸くカットし、焼いてほつれを硬め、更に補強は続きます。

リング付近を黒のエポキシ樹脂スプレーで塗り重ね、硬化させます。動画内では「ラッカーとかはダメだよ」みたいに言ってますね。

 

次にぶっとくて長いネジでストラップを固定するため、近い太さのドリルでベース本体のストラップピン穴を拡張します。マキタのドリルで。

 

ネジには大きめの金属ワッシャーと、ハトメリングの内径に合うナイロンワッシャーを挟んでます。

ナイロンワッシャーというのがミソですね。金属製だとハトメリングと擦れてノイズになりますし、しっかり滑るのでアクティブなプレイをしていてもしっかりストラップが動く。

 

これらを上下2箇所作り、最後はベース本体にがっしりと固定。これで完成。

 

 

ビリーは基本的にワイヤレスシールドでライブを行うため、レシーバーを固定する部分にはベルクロテープが縫い付けられていますね。ベルクロでレシーバーを固定してその上から更に配線まとめるようなやつで固定してる様子はライブ映像で確認できます。

 

近年メインにしている青のAttitudeは今回のような自作ではなく、Moodyのロゴの入ったストラップを使用していますが、太さや材質的にある程度指定した上で両端をレザーで覆うような加工をしたものと思われます。ネジとかはしっかり加工しているようですが。

ロゴ消えかけてますがワイナリー・ドッグスのMVで確認できます。

 

 

 

で、このストラップ製作動画を含め、ビリーの動画は結構コメント返信しているのですが、結構面白いのでチェックです。

 

「『私は弦楽器製作者ではない』と、FenderGibsonのピックアップをぶち込んでテレキャスターベースネックに交換してスキャロップ加工を仕上げた男が言った」

→Billy「確かに。でも自分で楽器は作れなかったよ。」

 

「楽器のメンテナンスを含めてこんなことまで自分でやるんですか」

→Billy「すべてやりますが、自分自身を信用してはないです🤣」

 

ペンシルベニアで工業用ミシンでの縫製経験があるので、大量生産するときにはやらせてください!」

→Billy「よかったらFacebookに連絡くださいな」

 

太めのストラップって本当少ないので実現して欲しいです。

あってもアホみたいな価格設定だったりするので自作が一番手っ取り早いといえば手っ取り早い。

 

 

 

私自身影響を受けていくつか市販品の改造であったり、中古車パーツ販売店でシートベルト買ってきて作ってみたりしましたが、太さというのは課題になります。

国内で素材はなんにせよ3インチ前後あるベルトって売ってるんですかね…。手芸屋で5センチくらいならありますが。

接地面積が広いほど肩への負担は分散されますし、本当に欲しい。

 

いっそ3インチポリプロピレンベルトを輸入することも検討視野にはいれつつも、日本に配送してくれるかどうか微妙なので(業者のように何千フィート買うとかならまだしも)、気が向いたら似たような素材探しにホームセンター巡りですかね。

 

今回はビリー・シーンのストラップ製作の簡易的な解説でした。

個人的に「ワンピースストラップ」は作るのが苦じゃなければオススメですし、「座ったときにくる位置」についてはギターでもベースでも一番自然に弾けるのでもっとオススメです。お試しあれ。